今週組まれた少々難渋が予想される手術の予定と当直の日数を見通して、昨晩の夕飯は食材の消費が最優先課題でありました。
よりによって痛みの早いれんこん、ずっと前に入手した牛蒡は土付きだからと安心して放置したまま、春菊は買ったものが悪かったのか二日目にして少々元気がありません。
なによりもどうしたって消費したかったのはおととい飲み残した白ワイン。たかがボトル1本、二日に分けて飲むようになるとは私も大人になったものです。
【春菊と牛蒡ととりもも肉のスープ】
春菊と鶏肉、根菜の相性がいいことに昨日気がついたので、今日は鶏もも肉と牛蒡で試してみることにしました。レンコンはあっさり味ですのでヌクマムを加えましたが、今日は牛蒡の味を生かすため塩胡椒だけで。となると鶏の臭さが気になりますので下ごしらえをきっちりします。レモンを加えた熱湯で湯引きしたあと冷水で洗って酒でもんで、昆布をつけておいた水にローレル、塩を加えて煮込み開始。牛蒡からも肉からもあくがでるので途中掬うだけでなく、最後に具を一旦取り出してスープを漉しました。(この処理は辰巳芳子さんの本から学びました)
こうやって書くと面倒なようですが、最終的には煮るだけですのでたいした手間ではありません。
このあたりは薬の使い方にも似ているところがあるように思います。どんな薬であれ、主作用(期待する作用)と副作用(期待されない作用)があります。副作用を打ち消すために次々と薬を加えていくのは一見よく仕事をしているように見えますし、確かに時折様々な薬を組み合わせて芸術家のような薬使いをみせる内科の医師もおりますが、大抵の場合雑味に雑味が加わってろくなことにはならないし、偶然いい効果が得られたとしてもそれを把握し使いこなすには我々の知はまだあまりに未熟なのであります。
それよりもむしろ、原点に戻り、期待される効果がわずか得られる最低限の容量を味見をしながら少しずつ足していく方が安全でありますし、大自然を相手にしている者としてより謙虚な態度なのだと思います。できるだけ足さずにシンプルに。そのためにはまず各々の薬のもつ雑味を知りつくし、それをうまくコントロールする知恵が必要です。それだけでも膨大な知識と経験が必要で私などにはまだまだ遠い道のりであります。
春菊は葉先よりも根元の方が甘みが強くスープには向いていますね。できれば次は葉先は別にしてサラダなどにしたいと思います。
【れんこんとあさりのスパゲティー】