君は見たか 秋のまぐろを
大地を包み果てしなく広がる空の 海のように青く澄み渡った彼方を
泣き出さんばかりに熟れた茜色の山の間際を
ごうごうと音もなく泳いでいく 秋のまぐろを
色づいた葉を照らす日は儚くも
子らの赤き頬を緩ませるには十分ぬくいというのに
彼らの泳ぐ高度一万メートルの高みでは
凍れる冬が吹きすさんでいるのだ
つやつやとした鱗に覆われたその流線型は
氷の粒を含んだ風を切り 雪のように真白い霜を纏って凍っている
寒気を避け 胴体に沿ってぴたりと折り畳まれた背鰭は
研ぎ澄まされたナイフのように 硬く凍てつき
恐る恐る伸ばされた手を 血も出さずに切り裂くだろう
うかつに息を吸い込む莫れ
氷点下の気体は君の気道を凍らせるから
腹に力を入れろ
ぐっと息を踏ん張って 秋の空を潜水しろ
澄んだ澄んだ澄んだ美空を 冬に向かって泳いでいくのだ
* * * *
まぐろの日に寄せて。
一年のどんな一日よりもこの日が 過ぎ去った一年を感じさせます。
時は移り変わり 懐かしき日々は過去に流れ
しかし「今ここ」の美しさ暖かさはあいも変わらず。
これからもよろしく。
参考:
秋のまぐろに
神雪のころ
銀河
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