かなしとは 黙(もだ)に横たふ みどり児(ご)の
暗闇見つむ まだもの見ぬ目
【かなし】とは「思いが強く胸に迫る様」を示し、【愛し】【悲し】【哀し】と表記され、いとしい・かわいい・かなしい・悔しいの意。
古文の授業で習ったこの言葉。
いとしいとかなしいが同音であるということを、頭では理解したつもりになっていたけど、目にするたびにどこかひっかかるものを感じていたのは、やはり得心していなかったからなのだろう。
出産して5日ばかり経った頃だろうか。
夜中にふと目が覚めた。
いつもなら間断なく聞こえる赤子たちの泣き声も、廊下をせわしなく歩くナースの足音もなぜかはたと途絶え、しじまの闇が覆い被さるように私を包んでいた。
いつになくぐっすりと眠ってしまったような気がして、一瞬時空を見誤り、はっとして隣に寝る娘の顔を覗き込んだ。
果たして娘は覚醒していた。
しんとした闇の中、泣くでもなく眠るでもなく、身じろぎもせず黒目がちな目を見開いて、ひとりじっと天井を見つめていた。
まだほとんど見えない目で何を見ているのだろうか。
子宮の中を思い出して居るのかしらん。
そう思ったときだった。突如として「かなし」という言葉の理解が私に訪れたのは。
愛しいでも可愛いでも哀しいでも切ないでも言い尽くせない、胸にこみ上げるこの思いこそ「かなし」であるのだとはっきりと知ったのだ。
雷に打たれたような気持ちで、私はしばらく身動きできずに娘の横顔にじっと見入っていた。
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