こはばるる 岩根の胸乳(むなぢ) 解きほぐし
今 垂乳根の 母となりゆく
陣痛の痛さはよく言われるけれど、出産育児に伴う痛みはそれで終わりじゃなかった。
どうして乳マッサージと授乳の痛みについてはあんまり言われないのだろう。
もちろん妊娠したら母親学級やら何やらで教わるのだけど、そうでなければ取り立てて話題になることはないし、男性であれば子供のいる父親だって知らない人は多いんじゃないかと思う。
乳マッサージは、やっとのことで出産が終わりぐったりしている間もなく始まる、次の試練だ。
「お休みのところ悪いけどちょっとおっぱい見せて下さいね~」なんて優しげな声を出しながら意気揚々と訪室してきた助産師さん。
いきなり乳房を鷲づかみにして上下左右にこねくり返し、さらに乳首を押しつぶしたり叩いたり。
まあ、なんというか、うまく言えないのだけど、フルマラソンの翌日にばりばりに筋肉痛になっている筋肉をプレス機で押し伸ばす、みたいなプラス、乳首をペンチで掴んで押しつぶす痛み、といったら分かってもらえるかしら。
出産間もないこちらは抵抗する力もなく、「こんなの聞いてないっっ~」と心の中で叫びながら、涙目でシーツを掴んで耐えるしかない。
痛みのピークは5日目だった。
朝起きたら両乳が倍くらいの大きさに成長していた。大きさだけじゃない。買ったばかりの油粘土のようにずっしりと重く硬くしこっていたのだ。
「あらまあ大変。こんなんじゃ退院させられないわっ」
言葉とはうらはらにやけに嬉しそうな助産師さんは同僚を呼びに行き、さっそく二人がかりでのマッサージが始まった。
・・・このときばかりは、私、声が出ないようにタオルを咥えました。
脳裏には、踏みつけられたり粘土板に叩きつけられたりして柔らかくもみほぐされていく油粘土・・・。
「あぶさん、目を開けて!見えるでしょう?ほら噴水みたい」
どのくらい時間が経ったのか、おそるおそる目を開けると乳白色の噴水が・・・・あの、助産師さん、そんな面白がって飛ばしていると後ろのテレビが濡れてますけど・・。
産んだからって母親になるわけじゃないんだ。
こうやって一つ一つの痛みを乗り越えてちょっとずつお母さんになって行くんだ。
それにしてもこういうのってもっと大々的に言ってもいいんじゃないかなあ。
世の中のお母さんはすごい。
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