あと一月半ほどで職場復帰と決めた。
仕事に戻ってしまえば、こんなふうに好きなときに抱っこできなくなる。
そう思ってさみしいのは私の方で、別れを惜しむように一日中抱っこさせて貰っている。
数歩歩けば壁に当たる狭い家。抱っこで家の中にいても出来ることはなし、いきおい寒風の中へ出ることとなる。
娘を抱いて歩けば、手入れを怠った庭、生い茂った木々達がめいめい娘に向かって枝を差し出し、娘はデパ地下の試食さながら手に当たる木の葉をちぎっては口に運びちぎっては口に運ぶ。
「いかがですか~。赤く色づいた葉っぱ、食べ頃ですよ~」
「こちらはもうほとんど落葉済み。残りわずかですよ~」
ゴムのおもちゃやプラスチックの歯固めがいくらカラフルで工夫を凝らしてあるといったって、生きた緑の魅力にはかなわないらしい。
楓の一枝で、ちぎってなめて調べて振り回して、ぐちゃぐちゃになるまで優に一時間遊んでいられるのだもの。
市販のおもちゃと違って安全規格を通っているわけじゃないけど、一応私の口でも確認してそれを安全規格ということにしている(笑)。ついでにかみ応え、舌触り、後味なんかを一緒に楽しむ。
もちろん、何でもというわけにもいかない。
カナムグラのぎざぎざの葉っぱ、ヨウシュウヤマゴボウのつやつやに熟れた実、ヒヨドリジョウゴの真っ赤な実、庭に生えたなんておいしそうな肉厚のきのこ。
駄目よ、はまだ分からないから、興味津々で伸ばした手を払いのけるこちらが悪者みたいに思えてくる。
キャベツについたむちむちに太った青虫も、駄目と取り上げた。
火を通せば・・?と頭をよぎり、いやいやそういう問題ではないでしょう、と首を振る。
お隣の畑で青虫取りをお手伝いしたら、白菜を頂きました。
今年は野菜が不作と言うけれど、この立派さ。
まずはぴぃなにご試食頂きます。
(そのままご試食頂けるのは無農薬だからだし、
無農薬なのはこうやって一匹一匹青虫を手で取っているからなのだよ、
ぴぃなくん、分かるかな?)
外側の葉っぱを思う存分むしって遊べて幸せ~
こんなきのこが庭にいっぱい生えてきました。
肉厚でしっかりしていて、一瞬食べられそうな気さえする・・。
なんていうきのこだろ?ご存じの方いますか。